松尾大社の創建は大宝元年(701年)とされ、渡来系氏族・秦氏の首長である秦忌寸都理が松尾山の神霊を勧請して社殿を造営したと伝わる。しかし松尾山の磐座に対する信仰はそれ以前から存在しており、秦氏が山城盆地へ進出した5〜6世紀頃にはすでに祭祀が行われていたとされる。平安遷都(794年)後は王城鎮護の社として朝廷の崇敬を集め、二十二社の一社に列せられた。中世には社領が縮小する時代もあったが、醸造の神・大山咋神を祀る神社として酒造家の信仰を集め続けた。近世には全国の酒造業者が醸造祈願に訪れる慣習が広まり、「日本一の醸造神社」としての地位を確立した。明治時代には近代社格制度のもとで官幣大社に列せられた。…