「みちの長谷寺」とも呼ばれる真言宗山階派の古刹で、山号は初瀬山(はつせさん)。社伝によれば、承和2年(835年)頃に大和長谷寺の末寺として創建されたと伝わる。本尊は十一面観音菩薩立像(木造・高さ約10.1m)で、平安時代の作と推定されており国の重要文化財に指定されている。この像は「長谷寺型観音」の典型で、右手に錫杖・左手に水瓶を持つ立像として広く知られる。大和長谷寺(奈良)とならぶ「三長谷」のひとつに数えられ、三重四国八十八箇所霊場にも組み込まれる。長谷(はせ)の地名は大和・伊勢の各長谷寺を結ぶ古代の巡礼道とも縁があり、観音信仰の伝播を示している。かつては大和長谷寺の末寺として栄えたが中世に一…