岡山県備前市閑谷に位置する、世界最古の庶民のための学校遺構。寛文10年(1670年)、岡山藩主・池田光政が藩士だけでなく庶民の子弟も学べる学校として創建した。「学問は貴賤を問わず」という光政の教育理念は、当時としては革命的な思想であり、全国の藩校のなかでも独自の性格を持つ。国宝に指定されている講堂は備前焼の瓦を使った屋根が美しく、その優美な曲線は数百年の時を経ても色褪せない。石塀に囲まれた閑静な谷あいに、聖廟(孔子廟)・講堂・椿山・番人小屋などが配置された全体的な景観は「特別史跡」に指定され、ユネスコの世界遺産暫定リストにも記載されている。秋には樹齢300年を超える楷の木(孔子廟前)と椿山の紅葉が美しく、多くの観光客が訪れる。