松阪市山室町に位置する浄土宗の寺院。国学の大成者・本居宣長(1730〜1801年)の個人墓が境内に営まれることで知られる。宣長は享和元年(1801年)9月29日(旧暦)に逝去し、遺言により山室山の山頂付近の妙楽寺境内に、好んだ桜の木とともに埋葬された。この墓は宣長の「個人の墓」であり、松阪の鈴屋での本居家の菩提寺・樹敬寺の「家の墓」とは別に設けられた。山室山の桜の木の下に眠ることを望んだという伝承は、宣長の美意識と「もののあわれ」の思想を体現するものとして広く知られる。明治4年(1871年)には川口常文らが墓所のほとりに小祠を造営し、これが本居宣長ノ宮(現・松阪市殿町)の前身となった。宣長の山…