元和10年(1624年)、前橋藩主・松平大和守家初代の松平直基が徳川家康を祀る東照宮として創建したと伝わる。前橋城址の一角に位置し、徳川将軍家ゆかりの聖地として城下の精神的支柱となった。江戸時代中期、前橋城は利根川の度重なる洪水により城郭の損壊が相次ぎ、寛延2年(1749年)頃までに藩主は川越へ移封を余儀なくされた。この間も東照宮は前橋の地に残り、地域の信仰を集め続けたとされる。明治維新後は藩制廃止に伴う社会変動の中でも法灯を保ち、近代に入って前橋公園の整備が進むと、公園内の歴史的建造物として保存・維持されてきた。現存する本殿・拝殿は江戸時代の権現造りの様式を伝え、精緻な彫刻を施した欄間など当…