石川県羽咋市寺家町に鎮座する能登国一宮で、正式名称は氣多大社(けたたいしゃ)。主祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)で、縁結び・夫婦円満・安産の神として全国から参拝者を集める。創建は第8代孝元天皇または第10代崇神天皇の時代と伝わる古社で、延喜式神名帳に名神大社として記載される格式高い神社。明治期には国幣大社に列せられ、現在は神社本庁に属さず単立神社として存続している。本殿・拝殿・神門は国の重要文化財に指定されており、桃山様式の華麗な建築が能登の風土に映える。境内に広がる約3万平方メートルの「入らずの森」は古代から人の立ち入りが禁じられた原生林で、平成9年(1997年)に国の天然記念物に指定された。能登半島の付け根に位置し、日本海の海上交通の守護神としても古くから崇敬を集めてきた。万葉集に大伴家持の参詣の歌が残り、加賀藩主前田家の篤い庇護を受けてきた。例大祭は4月3日、12月16日には海鵜…
氣多大社の創建は第8代孝元天皇または第10代崇神天皇の時代と伝わり、大己貴命(大国主命と同神)が出雲から舟で能登半島に至り、当地を平定したという伝承を起源とする。古代より能登国の一宮として国司の崇敬を受け、奈良時代の天平20年(748年)には越中守として赴任していた万葉歌人・大伴家持が参詣し、その時の歌が『万葉集』に残されている。
延長5年(927年)に編纂された『延喜式神名帳』には能登国羽咋郡の名神大社として記載され、朝廷から幣帛を奉られる格式高い神社として位置付けられた。中世には能登守護畠山氏の庇護を受け、社殿の修造が繰り返された。永禄年間(1558〜1570年)には越後の上杉謙信が能登…