祭神の彦五瀬命(ひこいつせのみこと)は神武天皇の長兄。『古事記』『日本書紀』によれば、神武東征の際に孔舎衛坂(くさえざか)の戦いで矢傷を負い、雄水門(おのみなと)で崩御し、この竈山の地に葬られたと伝わる。本殿背後には彦五瀬命の墓と伝える竈山墓(宮内庁治定墓)がある。延喜式神名帳に「紀伊国名草郡 竈山神社」と記載される式内社で、明治18年(1885年)に官幣中社、大正4年(1915年)には官幣大社に昇格した。豊臣秀吉の兵火で荒廃した後、寛文9年(1669年)に紀州藩主・徳川頼宣によって再建されたと伝わる。