池田屋は幕末期に三条小橋西詰に営業していた旅籠(旅館)である。元治元年(1864年)6月5日深夜、この旅館において幕末史を大きく動かす事件が勃発した。長州藩・土佐藩を中心とする尊王攘夷派の志士約30名が秘密裏に集会を開いていたところ、近藤勇・沖田総司・永倉新八らが率いる新選組が急襲したのである。これが「池田屋事件」として歴史に刻まれた一夜である。激しい白刃戦の末、吉田稔麿・望月亀弥太らが死亡し、多数の志士が捕縛された。新選組側にも負傷者が出たとされる。この事件は倒幕派勢力に甚大な打撃を与えるとともに、長州藩の強硬派を激昂させ、翌月の元治元年7月に起きた禁門の変(蛤御門の変)の直接的な引き金とな…