法輪寺は慶長11年(1606年)、日賢上人によって市ヶ谷に開創された日蓮宗の寺院である。山号は萬年山(まんねんざん)。開創から約30年後の寛永11年(1634年)、江戸城の総構え拡張工事にともない立ち退きを余儀なくされ、現在の西早稲田一丁目の地へと移転した。江戸期の西早稲田はいくつかの日蓮宗・他宗派の寺院が集積する寺町として形成されており、法輪寺もその一翼を担い、地域住民の菩提寺として葬儀・法要・年忌供養を担い続けた。「法輪」とは仏の教えを車輪にたとえた言葉であり、法華経の功徳が止むことなく世界を満たすという日蓮宗の信仰を寺号に体現している。明治以降、周辺に早稲田大学が発展するとともに学術・文…