大興寺は、弘仁13年(822年)に弘法大師空海が薬師如来像を刻んで堂宇を建立したことに始まると伝わる。その後、嘉祥3年(850年)には慈覚大師円仁と真如親王が共に来錫し、寺容を整えたとされる。この経緯から、境内には真言宗の弘法大師堂と天台宗の慈覚大師堂が並立するという、四国霊場では唯一の形式が今日まで受け継がれている。中世には兵火や社会の動乱により一時衰退した時期もあったと伝わるが、近世において高松藩あるいは周辺領主の庇護のもとで再興・整備が進められたとされる。明治時代の神仏分離令による影響を受けながらも廃寺を免れ、四国八十八箇所第67番札所としての法灯を維持してきた。現在も参道に連なる老杉の…