神峯寺は、大同年間(806〜810年)に弘法大師空海が四国巡錫の折に創建したと伝わる。空海は標高430mの神峯山中腹の霊地に十一面観世音菩薩を安置し、霊場を開いたとされる。また「神峯の水」と呼ばれる名水は、空海が岩を打って湧き出させた霊水であると伝わり、以来巡礼者に供されてきた。中世には兵火や山岳寺院特有の荒廃により衰退した時期もあったとされるが、土佐の霊場として信仰を集め続けた。江戸時代には土佐藩主山内氏の庇護を受け、四国八十八箇所巡礼が広く普及するとともに第27番札所として定着した。その険峻な登山道は「真縦(まったて)の道」と称され「土佐の三難所」の一つに数えられ、「土佐の関所寺」とも呼ば…