浜松八幡宮は、仁徳天皇の御代(4〜5世紀頃)に創建されたと伝わり、応神天皇(八幡神)を主祭神として祀る浜松の総鎮守である。創建の詳細な年次は明らかでないが、古くから遠江国の人々の信仰を集めてきたとされる。中世には、源頼朝が遠征の折に参拝し社領を寄進したとも伝わる。近世において最も著名な伝承は、元亀3年(1572年)12月の三方ヶ原の戦いに関わるものである。武田信玄率いる軍勢に大敗を喫した徳川家康が、浜松城へ敗走する途中、境内に生育する大楠の洞に身を潜めて追手の難を逃れたと伝えられる。この大楠は「御神木」として現在も境内に聳え立ち、家康ゆかりの史跡として広く知られている。江戸時代には徳川氏との縁…