東京・上野公園の一角に鎮座する五條天神社は、医薬の祖神である大己貴命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)を主祭神とする古社である。
社伝では、日本武尊が東征の折にこの二柱の神の加護を受け、その報賽として当地に両神を祀ったことを創建の起こりと伝える。
寛永十八年(1641年)には菅原道真公を相殿に合祀し、以来「下谷天満宮」とも呼ばれて学問の神としても信仰を集めてきた。
医薬の神を祀ることから、毎年節分に行われる「うけら祭」や、毎月十日の「医薬祭」など、健康・病気平癒を願う独特の祭礼が受け継がれている。
上野の山の中で幾度か遷座を重ね、現在地には昭和三年(1928年)に鎮座した。
隣接する花園稲荷神社とともに参道が続き、上野公園の散策路のなかで多くの参拝者を迎える。
春には周囲の桜が咲き誇り、花見客でにぎわう都心の杜として親しまれている。
医薬・健康の守護神として、現代でも…