開口神社(あぐちじんじゃ)は大阪府堺市堺区甲斐町東に鎮座する古社で、堺の総氏神・総鎮守として地域に古くから親しまれる「大寺さん」の通称で知られる。主祭神は塩土老翁神・素盞嗚尊・生国魂命の三柱で、海上安全・商売繁盛・縁結びの神として崇敬される。社伝によれば神功皇后の三韓征伐帰途にこの地に塩土老翁神を祀ったのが起源とされる古社で、堺の港町としての発展とともに信仰を集めてきた。神仏霊場巡拝の道第56番。中世から近世にかけて堺は自治都市として栄え、千利休をはじめとする茶人や商人の街として繁栄したが、その精神的支柱として開口神社は中核を担った。境内には堺の歌人・与謝野晶子の歌碑も建ち、堺の文化的アイデンティティを今に伝える。毎年の例大祭「八朔祭」は堺最大の祭礼として神輿渡御で街中が賑わう。
開口神社の創建は神功皇后の御代と伝わり、皇后の三韓征伐の帰途、この地に塩土老翁神を祀ったのが始まりとされる古社である。古代には堺の港湾の守護神として崇敬され、海上安全祈願の地として知られた。延喜式神名帳には「和泉国大鳥郡 開口神社」と記載され、官社の格を有していた。中世以降、堺は会合衆と呼ばれる自治組織のもとで国際貿易港として繁栄し、開口神社はその精神的中核として商人・茶人・文化人の篤い崇敬を集めた。室町時代には三好氏や松永氏などの武家領主の保護を受け、安土桃山時代には織田信長・豊臣秀吉も堺を重視したため社勢は維持された。江戸時代には幕府の天領となった堺の総氏神として地位を固め、毎年の八朔祭は…